新宿で発見!霞舫2号店の北京炸醤麺

2000/01/22登録

吉祥寺に「龍」を発見した後も、どこか他にも埋蔵炸醤麺が無いかと日夜探しつづけている荒川。 インターネット上での検索、毎日の新聞・情報誌の立ち読みのほか、親戚友人へも情報の提供をお願いしている。 年末には会社の友人に「帰省したらみんなの地元に炸醤麺が無いか探してくれ」とメールで呼びかけもしてみた。 しかしその結果は、「炸醤麺じゃないけど西新宿で行列の出来るラーメン屋さんがあるんだって」などと見当違いの 返事しかこない。

2000年1月19日、カメラ友達sugano氏と新宿の中古カメラ店に行った後、私が土曜日によくランチを食べる 居酒屋に行ったのだが夜はいまひとつ。早々に退散した。ものたりないのでラーメンでも食べて帰ろうと いうことになり、あの西新宿の行列の話を思い出した。

青梅街道を東へ新宿駅にむかうと小滝橋通りの手前からその通りに斜めにつながる道路が何本かある。 ほろ酔い状態でそのあたりをうろつく私の目に、なんか台湾っぽい店が飛び込んできた。店の名前は霞舫2号店。(画像は昼撮影)



表にメニューがある。「北京炸醤麺」(ザージャンメンとふりがな有り)これは確認せねばなるまい。

カウンターしかない店内の奥に2人分の空席があった。着席すると横には黄色い中華麺らしき生麺。もう期待できない がとりあえず聞いてみた。
「炸醤麺はどんな麺をつかうんですか?」
「中国麺か日本麺ですがもう中国麺は売り切れです」
「中国麺?なんですかそれは?」
「小麦粉で作る麺でかんすいが入っていない麺ですよ。製麺店に作ってもらってるんだけど一日数十個しか 用意しないの」

水餃子と豚耳をつまみに浙江省紹興産の瓶入り紹興酒を飲み、土曜日にまた来ることを約束し店を後にした。



1月22日。11時30分の開店時間より5分程前に営業中の札がでた。

先日中華麺が置かれていた場所には白い麺もある。これが中国麺だ。この店では中華麺(=ラーメン用麺)を日本麺と呼び、 それと区別している。(ややこしいので注意)



じゃあじゃあ麺である。美味しくいただきながら話しを聞いた。

「霞舫2号店」を切り盛りしているのは近くの「霞舫」という店の娘さんで、台北出身の彼女は日本の大学を卒業後、 中国相手の商社に勤め北京に住んでいたという。中国では各地の料理を食べあるき、自分が美味しいと 思ったものを食べてもらおうということで、1年ほど前にこの店を開いた。

はじめは炸醤麺と牛肉麺も日本の中華料理店の例に倣い、日本麺(=中華麺=ラーメンの麺)で作っていたが、 この料理を目当てにやってくる中国人留学生たちのために、中国麺を手打ちで少しだけ作って食べ させていたそうである。

そのうち日本人の客から、その中国麺をおれ達にも食べさせてくれという要望が出、それに答え、 4度の試作を経て、製麺店から買えるようになったそうだ。

余談ながら彼女の話では、台湾にはカンスイ入りの麺もあるとのこと。
「日本統治下の頃伝わったんでしょう。味噌汁なんかは子供の頃から飲んでます」
「そういえば高雄に行った時刺し身もあったね。でもなんであんなにワサビを大量に入れるの?」
「ワサビには殺菌効果があるから沢山いれるように親から言われていました。」

正午をすぎ他のお客さんも入ってきたので、まだいろいろ話したかったが失礼した。 また近いうちに訪ねてみようと思う。

霞舫2号店
住所:新宿区西新宿7-16-12 丸善ビル1F
電話:03-3361-6208

geminizz@hamakko.or.jp

荒川文治(あらかわ ふみはる)
神奈川県横浜市

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